最新のハマブンカフェ

○ 4月24日午後20時〜   第12回ハマブンカフェ   テーマ「孤独」  (リモート会議)

・参加は18人。会員の個人的体験をベースに精神科医である渡辺会員の専門的知見を挟んで、深淵なテーマを多方面から考えることができました。

・日本人は欧米人に比べて孤独を感じるパーセンテージが高いというテレビ番組での情報があり、リモート会議参加者に「孤独は好きですか?」という問いかけをしたら、多くの参加者が挙手した。そして、どのような孤独なのかと問うと、「ツアーへの一人参加」「週4日の仕事上の単身里帰り」「週3〜4日の単身山小屋生活」など、自分の時間として大切なものという肯定的な孤独から配偶者の死や自らの病気によるものというネガティブな孤独まで幅広い体験が報告された。
・孤独を一人でいるという物理的な事象だけで捉えるのは違うだろうという意見が出た。ある小説家は、自分がいつも仲間と群れることができないのは自分が引っ込み思案だからと思っていたが、ある時自分は他人から離れて目立ちたかっただけだと悟ったと言う。あるいは、探検家の植村直己は孤独だったのかといえば、そんなことはありえない。死をかけた探検を世界中が注目していた。夢を追いかけていたり、心の中に誰かを想定できるような内的対象がいたりする場合は、孤独とは言えないという意見が出た。
・「孤独」の「孤」の元々の意味は親を無くした子であり、「独」は子を無くした老人だという。孤独の意味を突き詰めれば、好んで一人を求めるような選択の余地があるものではなく、愛し愛される存在を喪失し孤立する状態を指しそうだ。女性会員三人から報告された配偶者の死を起因とした深い喪失感と絶望感は会議参加者の心を打つものであった。また「自分を孤独と感じたことがない人は、人を愛せない」という瀬戸内寂聴氏の言葉が紹介された。
・愛と孤独の先に浮かんでくる生と自殺の問題について、生の本能と死の本能の話が渡辺会員から説明があった。レミングの研究では、自殺には遺伝的要因もあり、フィリピン人は日本を含めた他の周辺の民族より自殺を防ぐ遺伝子が強いという。
・孤独の性差に関し、男性会員から、群れを作る女性に対し群れをなさない男性の性は孤独であるとの意見があった。単独行動を取る動物のオスの姿を定年退職後の男性サラリーマン像に重ねる意見など。これに対して渡辺会員から、女性の方が強いコミュニティーを作ることは事実であり、それに対しコミュニティーを作れない高齢者男性の孤独が問題となっていると指摘があった。仕事をしているうちは良かったが、やることのなくなった男性は、自分の孤独に向き合うこととなる。そして、これまで忙しさに逃避していたことに気づく。妻に先立たれた夫の5年以内の死亡率は、そうでない場合の1.4倍となっている。それに対し、女性のデータは取られていない。つまり、そこに問題はないということ。
今回のカフェトークの中で、孤独に関する本が三冊紹介された。
「52ヘルツのクジラたち」町田そのこ著 「おらおらでひとりいぐも」若竹千佐子著 「在宅ひとり死のススメ」上野千鶴子著

○ 2月27日午後14時〜   第11回ハマブンカフェ  テーマ「最初と最後」         (リモート会議)

・参加は13人。2021年になって初めてのカフェ。今回が初めての参加という方もいて、「最初と最後」のテーマで、脱線しながら自由に楽しく語り合いました。

「食事の時、何を最初に食べるか」について
・兄弟が多く食べ物が不足していた幼児体験から、好きなものから食べてしまう方。幼児体験とは関係無しに、おいしい物から食べたら、次に食べる物は残った中で一番おいしいものだから、常にベストチョイスができているということになるとの説。
・食事にもストーリーがあって、一番好きなものは真ん中ぐらいに取っておきたいという説。どうせみんな食べなければならないなら、嫌いなものからさっさと片づけたいという声も。昔は嫌いだった野菜。最近は野菜から食べているが、だんだん好きになってきている。体にも好良いしね。
・テーブルマナーとして、お汁、ご飯、おかずでしょ。しつけと言えば学校の給食が食べられなかった。いやなものはポケットに隠して、帰りがけに捨てていた。給食が食べられないと居残りでにらめっこしていた。今の時代なら、いじめだと言われて親からクレームが来るところ。
・食べ物によって流儀があるという意見。駅弁は一番にご飯を食べる。ラーメンやそばは汁まで全部のむ。塩分の取り過ぎと言われようと、それが自分にとって一番おいしい方法。ケーキを食べるとき、まわりを包んでいるセロファンを舐めてしまう。いや、皿まで舐めるというという方も。最近ホテルのバイキングに孫たちと行ったのだが、孫の一人がマシュマロばかり食べる。それでは元が取れない。金銭的価値のあるものから食べなさいとしつけている。
「あ・うん」について
・向田邦子の小説に出てくる複雑な女性像の話題から、松任谷由美の「魔法のくすり」の歌詞の一部「男はいつも最初の恋人になりたがり、女は誰も最期の愛人でいたいの」の話題に飛び火。最期の介護をしてくれる看護師がもてるのもうなづけるという話になった。彼女たちはMでしょうという観測に対し、S 系の人たちも結構多いという内部告発。
・最初の恋人として浮上したのが「先生」という職業。中学男子に「一緒に帰ってもいいですか」と誘われた経験(女性メンバーから)。男性メンバーからは、女生徒は共謀して演技する場合がある。若い先生は本気なのか演技なのかの区別つかなくて真面目にとってしまうことがある。また生徒も若いので勘違いするという経験談。
・最初のデートは末廣亭に落語を聞きに行ったという経験。その時急に司会の月の家圓鏡からインタビューされ、隣のデート相手がバックで顔を隠していた。それにテレビカメラにも映されたらしく、それっきりになったという。これは複雑な女性像ではなさそうだが。
「宇宙の始まりと最後」について
・物理の壮大な話題から、ローマ法王が物理学者に言ったという宗教との関わり方。「ビッグバンの後は研究してください。ビッグバンの前は研究しないでください」これは英知なのかジョークなのか。
・宇宙人の有無の可能性の話から、地球に飛来した宇宙人から人類が生まれたという説、昆虫の宇宙飛来説、タンパク質以外の物質からなる生命体説。生物と無生物の中間体と言われるウィルスまで話題が広がると、自然破壊が進んでシベリアの凍土やアマゾンの奥地から未知の病原菌が現れるのではないかという説も。
・コロナワクチンに話が及ぶ。受けるのか否か、もうすぐ選択を迫られる。
「セント・アンドリュースゴルフコース」について
・イギリスのゴルフは、コースは共有でクラブハウスの経営は別になっている。コナンドイルはゴルフコースのすぐそばに自宅を構えたという。クラブハウスを使わなければお金はかからない。その代わりにクラブハウスは様々なものがあり、男性専用とか女性専用のハウスもあるという話。
・そこから森元首相の女性蔑視発言と性差別の話題に転化。男言葉と女言葉の違いに話が及んで話題沸騰。江戸時代では男女の言葉の違いは無かったという説。落語でも無い。中国語でも無い。俳句は短すぎて無い。女言葉が生まれたのは明治期ではないかという説。岡本綺堂の文では女性を指す場合でも「彼」を使っていた。英語ではheとsheの違いがあり、その訳として彼・彼女の違いができたのではないかという説。いやいや、女言葉とはもともと丁寧語であるだけで、昔から変わらないのではないかという説も。
・結論がつくような話ではないが、差別語の取り扱いについては、多くの意見が出された。
・日本の男社会の中で隠れているが、すばらしい能力の女性がいたかも知れないという話題に対しては、江戸の武家では奥方が家の財政を握り家政をすべて取り仕切っていたので、実は権力を持っていたという紹介があった。外国の人から日本の女性はかわいそうだと言われる時、それは違うと言っている。
・一方で昔からの慣習で、何となく夫を立てなければならない。世話をしなければならないというところが女性にはあり、男性もお世話されて当たり前という意識はないかとの女性メンバーからの突っ込みに対しては、急に男性陣は黙ってしまった。それはどう解釈すべきなのか。(文・芦野信司)