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宮原昭夫 「八十八年目の機嫌」
「ジイたんが明るい」と孫が叫んだ。額を隠すほどの黒髪を物憂げに掻き揚げて、世界を見ていた若き日―いまは光頭となった。芥川賞作家の
深い思索の跡をたどる -
宮原昭夫 小説選
60年代から現在に至る作家の全貌を求め、中短篇を編んだ。『幼い廃園』(デビュー作)、『石のニンフ達』(文學界新人賞受賞作)、『誰かが触った』(芥川賞受賞作)、『やわらかい兇器』、『小舟の上で』、『待っている時間』、『私小説家の私事』を含む33篇。
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宮原昭夫評論集
『人間失格』を継ぐ者たち。太宰治の『人間失格』の主人公大庭葉蔵から、宮原自身の世代、曾孫ともいえる現代の作家までを、自意識の変貌を辿りながら読み解く評論集。
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宮原昭夫 「石のニンフ達」
妖しく美しくて残酷な少女たちの姿を描いた名作短編集
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宮原昭夫「女たちのまつり」
うららかな、ある春の日曜日の午後、海辺の街・白江市のはずれの砂浜に、数人の女性が集まっていた。中心は地元の音楽学院の院長八十川翆と、保育園の保母桂ほなみ、主婦の酒井藍子。まわりには彼女らの子供たちが飛び跳ね、夫や恋人の男性たちがバーベキューの用意をしている…おだやかで満ち足りた光景の底で、彼女らが秘かに企み始めた“女たちのまつり”とは
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宮原昭夫「書く人はここで躓く!」
「ファーストシーンは後に書け」等、小説の「作り方」が誰でもわかる、芥川賞作家・村田沙耶香氏推薦の小説家になるためのバイブル
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宮原昭夫「シジフォスの勲章」
障害者のための地域作業所づくりを背景に障害児の生と死を光源にして健常者の病根を照らしだす書き下ろし小説。
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宮原昭夫「海のドン・キホーテ」
疾風怒涛の日本海横断ヨットレースから、オンボロ漁船で気ままな釣行まで「豊饒の海」を味わい尽くす。疾走、痛快船旅丸かじりエッセイ
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宮原昭夫「カーテンコールをもう一度」
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牧野 薊「香港 食のメモワール」
一男六女を育て上げた「香港ポスト」紙記者が、香港の家族や友人、街の変容と魅力を語りながら、現地生活で得た医食同源の智恵を披露するエッセイ
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香港 見たり聞いたり感じたり
35年前、香港の中国人男性に嫁ぎ、6女1男を育てた横浜っ子、薊さん。ジャーナリストである父親ゆずりのシャープな視点で、香港での生活、人、習慣などを綴ったコラム集。
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お言葉 お慎み遊ばせ
香港生活30年の著者はジャーナリストの父の血を受け継ぎ、ついに香港ポストの取材記者第一号となった。4年あまりの記者としての体験を中心に、中国へ返還される直前の香港を見たまま、感じたままに小気味よく語る。
新刊コーナー(新入会員の著書もご紹介します)
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shonan逍遥 文豪たちが愛した湘南
夏目漱石、芥川龍之介、太宰治、黒田清輝、小津安二郎…明治以降、日本の異才たちが愛した湘南の地。春の蹉跌、運命の邂逅、魂の慟哭…今、再び彼らの精神の礎、心の在りかを訪ねる。
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鳥ちゃんのこと 河野つとむ
初老のオカマがある日、ぼくの部屋に飛び込んで来た!
女に妻を盗られた男と、女に亭主を盗られたオカマの、奇妙な生活がその夜からはじまった!
お人好しの鳥ちゃんとぼくの、哀歓あふれるラブコメディ。料亭の若旦那に妻と息子を盗られながらも偲んでやまない古き良き時代。落ち目の太鼓持ち師弟が辿る転落人生‥「太鼓供養」 -
わずらわしい時代からの手紙 塚田吉昭
政治闘争の季節といわれた七〇年。若者を熱狂させた学生運動。その中身は空っぽだったのではないか。そんな時代を引きずって生きるものたちの三つの物語。
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ヒロ★コラム 素顔のようなもの 北村浩子
FMヨコハマ・オフィシャルサイトに連載の人気コラムが待望の単行本化。
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あっこちゃんと月の輪 紀島愛鈴
女性だから好きなことができないとか、主婦になったら家庭に入らなければいけないとか、そんなことは関係ない。
いつだって、仕事も趣味も両立してきた著者が、現代社会で頑張る女性に贈る、珠玉の自伝的エッセイ。 -
「僕らと街」のショートストーリー 堀真潮
"3分で読める"楽しく不思議な物語。都会に住む「4人のキャラクター」が登場する。その主人公たちの連作でもある16の物語。
フシギ委員/さくらさくら/目/逃げるプール/都会(まち)の星座/気クラゲ/天才タクミ君の自由研究/校庭の魔物/小鳥の歌/海のモノ/ビ生物/カトウさんの事情/吸血鬼(ヴァンパイア)の首/ノロリウィルス/こちょこチョコ/宇宙(そら)は歌う -
擦れて早咲きなる筆立て
女性の人生を描いた、四編からなる、短編集。
夫を亡くし、還暦になった、女性が、通ってきた道とは。若い女性が、通る道とは。
女性の人生を壮大なスケールでお送りする、小説になっています。 -
楽譜 山本 洋
大学三年の島村は、電車の網棚に置き忘れられたショパンの楽譜をきっかけに音大生でクリスチャンの山崎智子と知り会う。智子に夏目漱石の読書会を持ちかけられて、智子の友人和泉香苗と島村の友人でシンガーソングライターの小田も読書会に参加することになる。1970年代後半の大学キャンパスは、学生運動はすでに遠のいていたが、学費値上げのまっただ中で、自治会運動にも参加していた小田はアパートをセクトに襲撃されて負傷してしまう。島村は仲間の飯村や吉野檀たちと悩みながら、様々な問題にぶつかってゆく。
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婚活小説 森重良子
46歳、経理、独身――私はなんで結婚できないの? いつまでも相手が見つからないまま歳を重ね、結婚相談所での見合いにもすっかり慣れてしまった美和音。彼女の未来はどうなるのか。「この作品は時代喫緊の問題をユーモアに包んで見事に捉えた快作。機知に富んだ母娘の会話に聞き惚れる人も多いだろう」と文芸評論家、勝又浩が推薦する、独身女性の本音を浮き彫りにした小説。
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大岳 千尋 句集「青鳩」(荒井秀子)
登山家として 山の険しさを知り尽くされているからこそ、人生の山を力強く登って来られたのだろう。屹立した俊峰を征服された力が、千尋俳句の源となっている。
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抱卵 堀 真潮
愛、幻想、嫉妬、笑い、恐怖、友情、復讐、ナンセンス...。
等身大のテーマが共感を呼ぶ、SSの枠を超えた多彩な「短品」、
全24篇! (受賞作「瓶の博物館」収録) -
夢と気づくには遅すぎた
これはきっとあなたの出来事。美へのこだわり、窮屈な人間関係、取り戻せない過去…”縁・情”の作家が描く、思わずハッとする18編
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ショートショートドロップス 堀真潮 ほか
豪華執筆陣 女性作家による15のショートショート作品集
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人生なんとかなるもんさ 紀島愛鈴
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