横浜文芸の会・公式サイト
通称「ハマブン」横浜を拠点に文芸活動  地域への文化貢献を目指す
 

俳句の勘どころ




俳句に親しんでみようとすれば、俳句という世界に入っていくわけですから、おのずと俳句とはどんなものか、
そのイメージがまずは自分の中にでき、そして親し むにつれて、季語などの約束事や表現の原則みたいなものが
次第に身につくものです。
文芸にそんなルールみたいなものは必要ないと考える方もあるかもしれません。
しかし、ルールと言っても法律のようなものではなく、良い俳句に共通する原則と考えたらいいかと思います。
ハマブン句会の投句者がそんな原則を知る手助けになればと思い、
テーマをピックアップしてお話ししたいと考えています
第1回⇒
 説明をしない
第2回⇒
 歴史的仮名遣いと現代仮名遣い
第3回⇒
 切れ字のあり方
第4回⇒
同じ意味、連想させる言葉をつかうな
第5回⇒
 五七五は一個の詩である
第6回⇒
 季語と季節感季節感
第7回⇒
 句作りは最初から上手く作れなくて当たり前

句作りは最初から上手く作れなくて当たり前【第7回】            
句作りは最初から上手く作れなくて当たり前            

 俳句に誘うと「私はとてもこんなに上手く作れない」と達人の句を読んで尻込みをする人のなんと多いことか。
最初から上手く作れなくて当然であるのに。
長年句作りに励み今日に至っている者の大半は、初期の頃の句を目にすると
「こんな情けない句を作っていたのか!」と我が句に驚愕したりするものだ。

 誘われて怖じけ付く理由は幾つかある。
 ○俳句は省略の文学であり、余計なことを言わず17文字に納めなければならない。
 ○数多ある季語を覚え、その使い方をこなさなければならない。
 ○1句の中に切れ字を入れなければならない。

 等々小難しい決まりが多々ある。
「こんな制約が無ければ」と思う人が居るかもしれないが、こう言った約束事に挑戦するからこそ面白いのである。
句会や教室でその都度学んで行けばよいのであって、それらを一遍に覚えられないのは当然である。
長年句作りをして来た者は、口を揃えて「初心者の頃は箸にも棒にも引っ掛からず選漏ればかりだったが、何故か句会は楽しかった」と言う。
 俳句は作れば作る程上手くなる。沢山作ってどんどん捨てればいいのだと経験者の多くは語っている。    
どうぞ尻込みしないで、試みに作ってみたら如何なものか。きっと病みつきになること間違い無しと約束する。

(荒井理沙)



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